胸が張って硬くなり、ちくちく痛む感覚は、不快感でどうにかしたくなるものです。多くの女性にとって身に覚えのある経験ですが、メカニズムや異常を見分けるポイントを知っておくことで、対策、予防、悪化防止が出来ます!
目次
・生理的現象による胸の張り
・病気による胸の張りの種類と原因
・外側からできる胸の張りの対処法
・内側からできる胸の張りの対処法
生理的現象による胸の張り
女性の体には、生理的現象で胸の張りを感じやすいことがあります。例えば生理前。生理前には女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)の働きによって、胸が張りがちです。ホルモンの分泌が減少すると張りも和らぎます。
妊娠時(とりわけ初期)にも似たような症状が現れます。生理前と同様プロゲステロンが多量に分泌され続けるためです。こちらも週数が進みホルモンの分泌が減少すると和らぐ人が多いです。
子供の場合、第二次性徴期には成長と同時に胸が大きくなるため、それに伴う張りや痛みを感じることもあります。
病気による胸の張りの種類と原因
ただし、先で述べた張りとは異なるタイミングや、強すぎる痛みを感じた場合には、以下の病気の可能性があります。
乳腺症
胸全体が張ったように痛み、乳頭から透明な分泌液が出る場合、主に卵胞ホルモンの過剰分泌による乳腺症の疑いがあります。
乳腺線維腺腫
胸の片側に丸くて硬いしこりがあり、痛みはなく触ると動く場合には、良性の腫瘍である乳腺線維腺腫である可能性があります。
乳腺炎
主に授乳中の女性がなる病気ですが、授乳時に痛みが生じたり、発赤や発熱がある場合、乳頭から膿が出る場合などには乳腺炎が考えられます。
乳がん
硬くてごつごつしたしこりがあったり、胸の一部が凹んだり、胸の毛穴が部分的に目立ってきたとき、あるいは脇の下に腫れやしこりを感じる場合などは、乳がんの可能性がありますので、すみやかな受診が必要です。
外側からできる胸の張りの対処法
胸の張りを感じるときはバストマッサージが効果的です。胸の回りに円を描くように優しくマッサージをしていきます。胸の筋肉がやさしくほぐれ、滞った血流が改善し痛みが軽減することがあります。心地よいテンポとリズムでおこない、好きな香りのマッサージオイルを使うのもおすすめです。お風呂あがりなど、体を温めておこなうとより効果的です。
また、日中に胸の張りを感じ息苦しさを感じたら、いつもよりワンカップ上のブラジャーや、ノンワイヤーブラジャーなど締め付けの少ないブラジャーに切り替えると体が楽に感じます。
内側からできる胸の張りの対処法
胸の張りを感じやすい方は、生活習慣や食生活を見直すと張りの緩和が期待できます。胸の張りはホルモンバランスに左右されやすいため、まずは規則正しい生活リズムを身につけましょう。早寝早起きや、1日3食の食事では5大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質・無機質・ビタミン)を意識した生活を心がけましょう。
胸の張りを緩和する効果が期待できるのはカルシウムとビタミンB6です。カルシウムが不足していると生理前の不調がでやすいと言われています。カルシウムは牛乳や大豆製品から効率よく摂取できます。しらすやひじきなどもカルシウムを多く含むため、料理にプラスして摂取するのもおすすめです。
またビタミンB6が不足するとホルモンのバランスが乱れやすくなります。かつおやレバー、バナナに多く含まれるため、積極的に摂取していきましょう。
普段の食事で摂取できない場合は、サプリメントや漢方などで補うのもおすすめです。
胸がちょっと張ると思ったら、マッサージや食事で改善してみましょう。痛すぎるときは、病気の可能性を検討し、必要に応じて受診しましょう!