top of page

妊活中の方必見!知っておきたい3つのポイント

監修:産婦人科医 髙嶋啓一先生

第一子を出産する平均年齢が30歳以上に上がった現在、妊活をする女性は増加しています。妊活でWebを検索するとたくさんの情報がヒットします。「いったい何からはじめればいいのか」と悩んでいる方もいるでしょう。


この記事では妊活を始めたいと考えている人向けに、必ず知っておきたい3つのポイントを解説します。

目次

・妊娠の仕組みを知ろう

・妊活のために知っておきたい3つのポイント

・生理周期を知る

・基礎体温を記録する

・自分に合った産婦人科を探す



1.妊娠の仕組みを知ろう

妊娠は、男性の性器から射精された精子が女性の膣・子宮頸管・子宮を通過して卵管で卵子と出会って受精し、子宮内膜に着床するまでの過程を指します。

性交をしても、精子が卵子と出会わなければ受精せず、たとえ受精しても着床しなければ妊娠には至りません。


月経1周期あたりの妊娠率は20代~34歳までは25~30%、35歳~39歳までは約18%、40歳以上では約5%と、女性の年齢があがるにつれて下がっていきます。つまり、「性交すれば妊娠する」というわけではありません。


ちなみに、20代~30代の健康な男女が排卵日付近に性交をした場合、半年で80%、1年で90%が妊娠します。そのため、妊娠を目的に性交を行なって1年以上妊娠しない場合は「不妊」と判断されて治療を勧められます


2.妊活のために知っておきたい3つのポイント

妊娠の仕組みをふまえ、妊活のために知っておきたい3つのポイントを紹介します。

妊活をしたいが何からはじめていいか分からない場合は、この3つのポイントを押さえましょう。


自分の生理周期を知る

生理周期とは、生理が始まった日から次の生理が始まる前日までの間隔のことです。

生理は、妊娠に備えて成熟した子宮内膜が剥がれ落ちて体外に排出される生理現象ですから、生理周期が正常だと、「妊娠ができる健康な体」と分かります。

生理周期は25~38日が正常であり、生理周期が24日以下になると「頻発月経」、39日以上になると「稀発月経」と診断され、治療の対象になることもあります。

また、生理期間は4~7日が正常であり、2日以下の場合は「過短月経」、8日以上続く場合は「過長月経」と診断され、やはり治療の対象になる可能性があるでしょう。

妊活をしたい場合、まず自分の生理周期を知ってください



基礎体温を記録する

生理周期は大きく分けて4つに分類され、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンの分泌バランスが変わってきます。ホルモンの分泌量の変化は、体温に表れます。排卵するまでのエストロゲンが多い期間は卵胞期と呼ばれますが、この時期は体温が下がります。そして排卵を機に体温が上がるのです。


つまり、基礎体温をつけていれば「いつ頃排卵が起こるか」「次の生理はいつか」「いつ、妊娠しやすいか」「ホルモンの分泌は正常か」といった様々な情報が分かります。妊活をする場合は、必ず基礎体温を付けましょう。2か月~3か月分の基礎体温があれば、医師も妊活指導がしやすくなります。基礎体温は「婦人用電子体温計」などで測ると正確です。こちらも管理アプリがあるので活用してみましょう。


自分に合った産婦人科を探す

産婦人科は妊娠した後でいく場所というイメージがありますが、妊活の際も役立ちます。生理周期と基礎体温の記録を持って受診すれば、医師が健康状態をチェックし、妊活のアドバイスをしてくれます。


また、妊活をするためには男性の健康状態も重要です。産婦人科は基本的に女性のための診療科ですが、妊活に関しては男性の相談も受け、必要であれば治療ができる病院を紹介してくれます。妊活をする場合は、自分たちに合った産婦人科を探しましょう


3.3つのポイントを押さえて妊活をスタートしよう

妊活に関する様々な情報がインターネットや書籍には溢れています。

しかし、まずはこの3つを抑えて自分の体の状態をチェックし、自然に任せて性交をすれば妊娠ができるのか、それとも医師の指導や治療を受けながら妊活を進めた方がいいのかを知りましょう。


そのうえで、以下のようなことを実践するのがおすすめです。

実践できそうなものから、ぜひ試して見てください。

 

監修者プロフィール

髙嶋啓一 (Takashima Keiichi) 先生

産婦人科専門医

大阪教育大学附属高校から1年同志社大学を経て奈良県立医大卒業。産婦人科専門医。健康に良いことが大好きで、大学時代は西日本医科学生総合体育大会で個人1位。一時期、心の健康を専門にすることも考えるが、生命の誕生、妊娠、出産、育児の喜びに優るものはないと産婦人科医になる。

bottom of page