目次
女性はこころのトラブルが多い
女性だけがなる精神疾患
女性に極めて多い精神疾患
女性に多い精神疾患
女性はこころのトラブルが多い
女性はこころの病気を抱える人が多いといわれています。その要因として次の2点があります。
1点目は、月や年齢によって女性ホルモンの波があることです。特に、女性ホルモンの変動とライフイベントが重なるタイミングは心の病気にかかる可能性が非常に高くなります。例えば、生理前後や妊娠・出産前後、更年期にその傾向が見られます。
2点目は、女性は社会的に、女性であることを理由に求められる姿や言動が多いということです。例えば、「家事・育児は女性の担当」「女性は痩せていなければならない」などの社会的・文化的に染み付いた固定概念などです。
女性だけがなる精神疾患
マタニティーブルーズ
出産後の女性の30-50%が経験するといわれています。産後数日から2週間程度のうちに以下のような精神症状が現れます。
産後うつ病
マタニティブルーズが長引くことで、産後うつ病に移行することがあります。マタニティーブルーズの症状は、大抵一過性であり、産後10日程度で軽快します。
2週間以上症状が続いたり、自分や子どもを傷つけたいという思考がある場合は、産後うつ病といえます。
女性に極めて多い精神疾患
DV・性暴力によるPTSD
PTSDとは、命や身の危険を感じるような危機に直面した後、1ヶ月以上経っても、そのことがフラッシュバックしたり、不安や緊張がずっと続くような状態に陥ったりする疾患のことをいいます。
DVとは、配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力のことです。
性暴力とは、本人が望まない性的な行為全てのことです。男性も被害にあうことはありますが、被害者の割合は女性の方が多いです。
摂食障害
摂食障害とは、食事の量や食べ方など、食事に関連した行動の異常が続き、体重や体型のとらえ方などを中心に、心と体の両方に影響が及ぶ疾患です。拒食と過食の2パターンがあります。
拒食とは、食後の嘔吐や下剤の使用 といった強迫的な方法で体重を減少させる努力をすることをいいます。
過食とは、発作性かつ反復的に過食をしますが、その後嘔吐などの行為に移ります。
いずれも、肥満への恐れから生じることが多く、平均して女性は男性の約10倍の発症率となります。「女性は華奢でなければならない」というジェンダーに基づく歪んだボディーイメージが背景にあるといえるでしょう。
女性に多い精神疾患
身体化障害
さまざまな身体の不調が長く続くのに、これといった病気が見つからない障害のことをいいます。発症には、遺伝と、心理的不安や葛藤の双方が関与していると言われています。
解離性障害
心的外傷への自己防衛として、自己同一性を失う神経症のひとつです。
症状としては、自分が誰か理解不能になったり、複数の自己を持ったりするなどがあります。
人格障害
大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんだり、周囲が困ったりする疾患のことです。ものの捉え方や考え方、感情のコントロール、対人関係といった様々な精神機能の偏りから生じます。
季節性感情障害
季節性感情障害は別名冬季うつ病ともいわれ、2年以上連続 して秋から冬にかけて うつ状態となり、春になると正常に戻る疾患のことをいいます。
秋から冬にかけて以下のような症状がみられるようになります。
性的欲求低下
性行為への関心や性的思考が失われる状態も女性に多いといわれます。
健康な若い女性が発症する可能性は、高齢の女性と同じくらいあります。
また、性欲は女性ホルモンよりも、気分とパートナーとの関係と最も密接に関連しています。
気になる症状がある場合は、一人で悩んだり、自分の性格のせいにしたりするのではなく、医療機関を受診しましょう。同性の方が相談しやすいこともあるかと思いますので、まずは女性の精神科医がいる精神科を受診することがおすすめです。「女性 精神科 地域名」で検索すると女性の医師のいる病院がヒットするはずです。