いつもと違う様子のおりものが出ている場合は、何らかの病気が隠れている場合があります。ここではどのようなおりものが何の病気の兆候なのかをご紹介していますので、参考にしてみてください。
目次
・そもそもおりものとは
・おりもので分かる感染症や病気
・おりもので分かる不正出血
・まとめ
そもそもおりものとは
腟から出る酸性の分泌液の事を「おりもの」と呼びます。量やニオイ、色には個人差があり、生理周期によっても変化していきます。おりものには「腟内部の潤いを保って粘膜を守る」「汚れを排出する」「バイ菌等が子宮内部に侵入するのを防ぐ」など、女性の身体を守るために必要な働きがあります。
おりものは健康状態や時期によっても変化します。普段からおりものの状態を把握する事は自身の健康状態を知るうえでとても大切です。
正常なおりものは、半透明〜白っぽい色で卵白のように少し粘り気がある状態です。おりものの量はホルモンの影響で変化するため、排卵期や月経期にはおりものの量は増加しますが、排卵期や月経期以外でおりものの量が増えたり、色が変わった場合は、感染や炎症等を疑う必要があります。
おりもので分かる感染症や病気
①多量の水っぽいおりもの
クラミジアや淋菌などの性感染症や細菌性腟症などの可能性があります。クラミジアや淋菌は悪化すると発熱したり、下腹部痛がみられます。炎症が卵管まで広がると不妊症の原因にもなりますので、早めに検査に行くようにしましょう。
②黄緑色の鼻水の様なおりもの
淋菌感染症、大腸菌などによる細菌性腟症の可能性があります。淋菌の場合は抗生物質の点滴治療が必要になります。
③ヨーグルト状のポソポソしたおりもの
かゆみがある場合は、カンジダ腟炎の可能性があります。自然治癒する場合もありますが、何度も繰り返して痒みがひどい場合には受診し薬を処方してもらう必要があります。
④腐った魚のような臭いがするおりもの
腟のなかで雑菌が増える細菌性腟症の可能性があります。2〜3日様子を見ても改善しなかったり、症状が強い場合は早めに受診してください。
⑤クリーム色の泡立ったようなおりもの
強いかゆみがある場合は、トリコモナス腟炎の可能性があります。早めに受診をしてください。
おりもので分かる不正出血
ピンク色や茶色のおりものの場合は、不正出血のサインとなります(生理直後や卵胞期のおりものであれば血液が混ざるのは普通です)。子宮頸癌、子宮体癌やクラミジア頚管炎、淋菌感染症、子宮頚管ポリープなどの病気が疑われます。命に関わる病気の可能性もあるので、繰り返す場合は婦人科で検査を受けてください。
まとめ
おりものは女性の体のバロメータです。おりものに何らかの異変を感じたら、婦人科を受診して相談してみましょう。思わぬ感染症や病気が隠れている可能性があり、放置していると不妊の原因になったり命に関わる状態になることもあります。日頃から自分のおりものをよく観察するよう習慣づけておきましょう。
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