10代の思春期は、多くの人が初潮を迎える時期です。生理が始まったばかりの10代は生理に関する知識が比較的少ない一方で、生理が不安定になりやすいなど様々な注意すべき点があります。
今回の記事では適切な初潮の時期、生理周期、妊娠や避妊、生理痛への対処法について紹介していますので、10代の方もぜひ参考にしてみてください。
目次
・適切な生理の開始時期とは
・10代の生理周期
・生理がある=妊娠できる
・生理痛への対処法
適切な生理の開始時期とは
一般的に生理が始まるのは10代前半とされています。10歳になるまでに初潮を迎えた場合、治療の必要はありませんが、医学的には異常な状態です。また、16歳になっても生理が来ない場合は遅発初経といい、通常より遅めと考えられます。18歳になっても生理が来なければ、疾患や障害が原因で第二次性徴が起こらなくなる原発性無月経の可能性があります。生理が始まらない場合は、一度婦人科の受診を検討してみましょう。
10代の生理周期
生理が始まって間もない10代の間は生理周期が不安定になります。ホルモン分泌や子宮・卵巣の機能が未成熟なため、生理周期が定まりづらい時期です。生理周期が安定し始めるのは、初潮から約3〜4年後と言われているため、それまでの時期は常に生理用品を持ち歩くなどして、いつ生理が来ても大丈夫なように備えておくと良いでしょう。
また、カレンダーに生理日を記録して自分の生理周期を把握しましょう。更に、アプリに身体症状や精神状態の変化を記録しておくことで生理開始日の予測がしやすくなります。
生理がある=妊娠できる
生理があるということは、体が妊娠できる状態になったということです。そもそも生理は、排卵が行われて妊娠が成立しなかった場合に起こる現象です。つまり、生理がある=排卵がある=妊娠可能ということになります。
ですが、子宮や卵巣が未成熟な状態で妊娠する事は母体と赤ちゃんにとって大きなリスクになります。そのため、適切な避妊方法を知っておく事が大切です。自分の体を守るためにも、性教育を通して避妊方法を始めとする情報を知っておきましょう。
生理痛への対処法
生理痛がある時
生理の時に生理痛を感じる人も多いと思いますが、実は中高生の約70%が生理痛を感じていることを知っていましたか?生理痛はプロスタグランジンという炎症を起こす物質が原因で起こるもので、決して我慢する必要はありません。漢方薬、鎮痛剤、低用量ピルなどを活用して生理痛を軽減しましょう。
鎮痛剤を飲む際は対象年齢を必ず確認し、対象年齢外の場合は10代や子供向けの鎮痛剤を服用しましょう。また、鎮痛剤に関して「薬を使いすぎるとクセになって効かなくなる」と言われることがありますが、その心配は無いので安心して使用してください。
生理中の症状がひどい時
もしも生理痛を始めとする生理前・生理中の辛い症状がひどい場合には、月経困難症かも知れません。月経困難症とは月経に伴う病的な状態のことで、25歳未満の生理がある女性の約40%にみられます。生理痛以外の症状には、腰痛・お腹の張り・吐き気・頭痛・疲労感・イライラ・下痢などがあります。月経困難症の場合は低容量ピルが主な治療法の1つです。低容量ピルには周期の安定・諸症状の改善・経血量の減少の効果があります。
また、生理がある女性の約1割が発症する子宮内膜症などの病気が痛みの原因となっている可能性もあり、この場合は早期の治療が必要となります。そのため、生理中に何らかの辛い症状がある場合は、婦人科の受診を検討してみましょう。
これから50代前後で閉経を迎えるまで、ずっと付き合っていかなければいけない生理。生理を正しく理解して、快適な生理ライフを送れるようにしていきましょう。
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