最近味覚が変わった…と感じたら、それは妊娠のサインかもしれません。この記事では、妊娠と味覚の変化の関係や、味覚が変わった後に食事で気をつける事をまとめています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
・妊娠と味覚変化の関係
・味覚変化の原因
・主な変化のパターン
・食事で気を付けること
・まとめ
妊娠と味覚変化の関係
妊娠初期から中期には味覚が変わることが多々あります。その主な原因として4つの可能性が考えられます。
味覚変化の原因
①女性ホルモン
妊娠すると、女性ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が増えます。プロゲステロンには味覚に変化をもたらしたり、鈍くする作用があるため、味の感じ方が変化するのです。
②血液の増加
赤ちゃんに十分な酸素と栄養を送るために、妊娠期には血液の量が増加します。それによって体が必要とする塩分量が増えるので、塩味の強いものを非常に好むようになると言われています。
③口の中が乾きやすい
赤ちゃんがいると、自分自身だけではなく赤ちゃんのためにも水分が必要となります。そのため、普段飲んでいる水の量だけでは二人分の水分量をまかなえません。
また、プロゲステロンの影響で汗をかきやすくなるため、体から出ていく水分の量が増えることもあり、結果として口が渇きやすくなります。
口の乾燥が長期間続くと、味が薄く感じたり、苦くないものを食べた時に苦味を感じるようになることがあります。
④亜鉛不足
亜鉛は胎児の成長に必要不可欠な栄養素であり、妊娠中は亜鉛が多く必要となるので、妊娠中は亜鉛を意識的に摂らないと不足してしまいがちです。
ですが、亜鉛は味を感じる味蕾という組織の細胞を作るときにも必要な栄養素です。そのため、亜鉛不足になると、味蕾の働きが弱まって味覚が変化することがあります。
主な変化のパターン
妊娠中は、味の濃いものや酸っぱいもの、甘いものが欲しくなる人が多いです。例えば、フライドポテトをやたらと美味しく感じる、という妊婦さんがよく見受けられます。
また、逆に味覚が鈍くなったり、無くなってしまう人も稀にいます。
食事で気を付けること
①塩分・糖分を摂りすぎない
妊娠中はどうしても味の濃いものや甘いものばかりを欲してしまいます。ですが、味覚が変わっても体は変わっていません。塩分や糖分を過剰摂取すると体の各組織に負担をかけてしまうので、塩分と糖分は摂りすぎないようにコントロールしましょう。
②亜鉛不足を予防
亜鉛不足は味覚変化の原因になるだけでなく、胎児の健康な成長にも悪影響を及ぼします。そのため、亜鉛を多く含む食品は意識的に摂取するようにしましょう。
亜鉛はレバー・卵・牡蠣・アーモンド・納豆などに多く含まれています。食事で摂るのが難しい時はサプリメントを使用してもよいですが、亜鉛の摂りすぎは急性亜鉛中毒を引き起こす可能性があるので注意しましょう。
③貧血を予防
貧血も味覚変化の原因の一つです。貧血を予防するためには、鉄分を多く含む食品を取ることが大切です。
鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄の2種類あり、ヘム鉄の方が吸収率が高いのですが、非ヘム鉄もビタミンCやクエン酸と一緒に摂取する事で吸収率を高められます。ヘム鉄と非ヘム鉄は以下の食品に多く含まれています。
非ヘム鉄を含む食品は、ビタミンCやクエン酸を含む食品と一緒に食べて、鉄分の吸収率を高めましょう。
まとめ
味覚の変化は妊娠の兆候の一つです。妊娠している人が必ず味覚の変化を経験するという訳では無いですが、妊娠を知る1つのバロメータとして参考にしてみてくださいね。
妊娠と関係なく味覚障害がある場合は、生活習慣の乱れやストレス、病気などの可能性もあります。程度に応じて、医師の診断を仰ぎましょう。