目次
・性被害を報告しても「訓練だ」
・複数の証言がないため不起訴
・それでも日本は性犯罪が少ない?
・傍観者も加害者になる
・まとめ
性被害を報告しても「訓練だ」
元陸上自衛隊の女性が、自衛隊で受けた性被害について実名で証言をしました。部隊内で複数の男性隊員からの性被害を受け、被害を中隊長に報告した際は「訓練は訓練だ。」と我慢を強いられたそうです。その後女性は適応障害を患い、加害を与えた男性らは不起訴となりました。
複数の証言がないため不起訴
当時は配属先の隊員58人のうち5人が女性という状態で、セクハラや性被害を拒否できるような環境ではなかったと言います。そして次第に被害はエスカレートし、大勢の前で性被害を受けた際に「誰にも言わないで」と口止めされた時にようやく中隊員に相談。しかし、性被害と認められることもなく、関わった男性隊員は書類送検されたものの、目撃した男性隊員は誰1人も証言をしなかったことから不起訴となりました。よって、現在は第三者委員会による再調査を求める署名活動をオンラインで行っています。現段階では65,000人以上の署名が集まっており、8月末に防衛大臣に提出する予定だそうです。
それでも日本は性犯罪が少ない?
しかし、このような事件や告発があるのにも関わらず、日本の性犯罪率は世界と比べて低いとされています。性犯罪率の調査の対象となった119カ国のうち日本は105位で「安全な国」と諸外国からは見られているかもしれません。これは本当なのでしょうか?この統計はあくまで「報告件数」であり、全ての性犯罪が警察へと報告されたかは確かではありません。ましてや、日本では「痴漢」や「盗撮」は残念ながら日常的に起こっており、悲しいことにこのようなことが日常茶飯事とされる、もしくは「そういう服装だから」と被害者が責められることがあります。よって、声を上げて報告をするのは非常に難しく、どうしても性犯罪の実状が伝えられにくくなっているのが現状です。
傍観者も加害者になる
そして性犯罪が横行している中、被害を目撃したであろう隊員たちが誰1人も証言していないことも問題です。「自分には関係ない」と目を逸らしている時点で傍観者も加害者同様の被害を与えています。目撃をした第三者が行動を起こすことにより、被害を軽減したり被害者のケアになることもあります。このような第三者のことを「アクティブバイスタンダー(行動する第三者)」と言い、映像で証拠を残したり、他の第三者に助けを求めることも立派なバイスタンダーとなります。
まとめ
「自分には関係ない」と思わずに、誰もが性被害やセクハラの被害者そして加害者になりうることがあります。そのため、日頃から「相手の同意を取る」ことや「どのように被害を防ぐことができるか」ということを意識した上で行動を心がけることが大切です。
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