月経時の出血量が多いことで貧血になることがあります。いわゆる過多月経です。
過多月経では、血液中の赤血球に存在するヘモグロビンを作るのに必要な鉄が不足し、身体が酸素不足に陥ります。動悸や息切れ、立ちくらみや疲れやすさといった症状が出ます。
中には顔が青白くなる、爪が割れやすくなる、肌荒れが起こるといった症状が出る人もいます。
目次
・過多月経とは
・過多月経の要因
・貧血を予防するには?
・貧血になってしまったら?
過多月経とは
標準的な経血の量は20〜140ml程度と言われていますが、それ以上だと過多月経と診断されます。概ね下記のような症状があれば過多月経を疑いましょう。
・レバー状の血液の塊が多く見られる
・日中でも夜用のナプキンが必要
・息切れや倦怠感といった貧血の症状を自覚する
過多月経の要因
過多月経を引き起こす要因として、子宮の病気が挙げられます。代表的なものを二つ紹介します。
・子宮内膜症
本来子宮の内側にあるはずの子宮内膜の組織が、卵巣や腹膜といった子宮以外の場所で増殖してしまう病気です。20〜30代が好発年齢で不妊の原因となるので注意が必要です。
・子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮の壁に良性の腫瘍ができる疾患です。30歳以上の女性の2〜3割に見られるとされています。
貧血を予防するには?
・鉄分を多く含む食事を取る
貧血を予防するには、食生活が重要です。規則正しく食事をし、鉄分を多く含む食品を意識して摂りましょう。
黄緑色野菜、魚介類やレバー、アサリなどの貝類、良質なタンパク質を含む食品がおすすめです。
・タンニンや食物繊維を多く含むものを避ける
そして、コーヒーや紅茶などタンニンを含む飲み物、食物繊維を多く含む食べ物は、鉄分の吸収を阻害するため、貧血を予防したいなら、食後に飲むもしくは摂取を控えましょう。
・サプリで鉄分を補う
食事以外で鉄分を補うのであればヘム鉄のサプリを飲むのも効果的であり、吸収率が高いため一番効率的に鉄分を摂取することが可能です。
・鉄製の調理器具を使用する
鉄製の調理器具を使用することにより、調理をするだけで鉄分を補うことができます。
貧血になってしまったら?
急に貧血になった場合は内臓からの出血を含む病気を発症している恐れがあります。
立ちくらみ、息切れ、動悸が頻繁に起こるようになったら、可能な限り早く病院を受診してください。また、急な立ちくらみやめまいに襲われた時はその場にしゃがみこむなどしてできる限り低い姿勢をとりましょう。ズボンのベルトやボタンを緩め、症状が治るまで安静にしましょう。