更年期と体重管理:ホルモンバランスの変化に負けないダイエット&運動習慣
- 株式会社 Flora
- 2 日前
- 読了時間: 4分
監修:産業看護師 早川里美先生

「最近、体重が落ちにくくなった…」「お腹周りの脂肪が気になるようになった…」そんな変化を感じていませんか? 更年期に入ると、これまでと同じ生活をしていても、体重が増えやすくなることがあります。
無理なダイエットをするのではなく、体の変化を理解し上手に付き合っていくために、今回は気をつけるべきポイントや具体的な方法について詳しく解説します!
はじめに:更年期と体重の関係
一般的に、閉経の前後約5年間、つまり45歳から55歳頃を「更年期」、30代後半から40代半ばを「プレ更年期」といい、この時期には女性ホルモンのエストロゲンが減少し、代謝や脂肪のつき方に変化が現れます。そのため、これまでの同じような食生活や運動習慣を続けていても、体型を維持しにくいと感じることが増えてきます。
更年期に起こる体重・体型の変化
プレ更年期(35〜45歳)の体重変化
基礎代謝の低下が始まり、20代と同じ食生活では太りやすくなる
ストレスホルモン(コルチゾール)の増加により、脂肪がつきやすくなる
運動不足による筋肉量の減少により、消費カロリーが減る
この時期は「お腹周りの脂肪が気になり始める」と感じる人が多い
更年期(45〜55歳)の体重変化
エストロゲンの急減により、内臓脂肪がつきやすくなる
基礎代謝が大幅に低下し、摂取カロリーが消費されにくくなる
筋肉量の減少が進み、二の腕や太ももがたるみやすくなる
「今までのダイエット方法が通用しない」と感じることが増える

更年期の体型維持で気をつけるべきこと
食生活の見直し
高たんぱく&低糖質を意識し、筋肉を維持しつつ脂肪をつけないように心がける
大豆イソフラボン、亜麻仁油、ナッツ類といった、エストロゲンの働きをサポートする食品を取り入れる
ヨーグルト、キムチ、納豆などの発酵食品で、腸内環境を整えて代謝をアップさせる
血糖値の急上昇を防ぐために、白米の代わりに玄米を選んだり、間食にナッツやチーズを取り入れたりする
運動習慣の見直し
スクワット・プランク・ピラティスなどの無理のない筋トレで筋肉量を維持させる
ウォーキング・ヨガで代謝アップさせると同時に、ストレスも軽減
HIIT(高強度インターバルトレーニング)で脂肪を燃焼させる
ストレッチにより血行を促進させ、冷えやむくみを改善
睡眠とストレス管理
睡眠不足が続くと太りやすくなるため、 7時間以上の質の良い睡眠を確保する
食べる以外のリフレッシュ方法を見つけて、ストレスで過食しないよう工夫する
深呼吸・アロマ・瞑想などを取り入れて、自律神経を整える習慣をつける
更年期世代におすすめのダイエット方法
無理なくできる食事法
16時間ファスティング(プチ断食)で胃腸を休め、脂肪燃焼を促す
地中海式ダイエット(魚介類・野菜中心の食生活)で健康的に痩せる
PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物の適正比率)を整える
続けやすい運動
1日10分の筋トレ(スクワット・ヒップリフト・プッシュアップ)を続ける
毎日のウォーキング・ストレッチで、脂肪燃焼ををさせ血行を促進させる
YouTubeのオンラインフィットネスを活用する

まとめ:更年期の体重管理は「頑張りすぎないこと」が大切
更年期の体型維持は、無理なダイエットではなくホルモンバランスを考えた健康的な習慣が鍵となります。
特に、食事制限に頼るのではなく、エストロゲンの減少に配慮したバランスの良い食習慣を取り入れることが重要です。また、運動に関しても「少しでもいいから続けること」を意識することが、成功への近道になります。さらに、睡眠やストレス管理も体型維持に大きく関わるため、日々の生活習慣を見直すことが大切です。
更年期は体の変化と向き合う大切な時期です。「痩せること」だけを目指すのではなく、「健康的な体を維持する」ことを目標にしましょう。焦らず、自分に合った方法で無理なく体調管理をしていきましょう!
監修者プロフィール

早川里美(産業看護師・更年期指導士)
女性の健康支援に15年以上の実績。更年期指導士として更年期女性のカウンセリングに携わるとともに、健康経営アドバイザーとして企業の健康経営を推進。また、ハラスメントインストラクター、アサーティブコミュニケーターの専門性を活かし、女性の健康に関わらず「誰もが働きやすい職場環境」の実現に向けたセミナーや研修を行っています。