胸が張って硬くなり、ちくちく痛む感覚は、多くの女性にとって身に覚えのある経験ではないでしょうか。胸の張りは女性の生理周期と深い関係をもつ現象であるため、そのメカニズムをよく知っておく必要があります。
目次
・胸が張りやすい時期は排卵期と黄体期
・外側からできる胸の張りの対処法
・内側からできる胸の張りの対処法
胸が張りやすい時期は排卵期と黄体期
女性の体は、ホルモン分泌の変化にともなって、卵胞期、排卵期、黄体期、月経という4つの周期に分けられます。この4つの周期のうち、胸の張りが起こりやすいのは排卵期と黄体期です。
排卵後(排卵期後半)から、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増加します。プロゲステロンは、乳腺に働きかけて水分をため込むという性質も持っています。そのため、排卵期と黄体期にプロゲステロンの分泌量が増えると胸がむくんだような状態になり、胸が張る状態が起こるのです。
排卵期と黄体期に起こるこうした胸の張りは、症状として以下のようなものがあります。
胸が張って硬くなり、ちくちくと痛む。
腫れたような痛みがあり、違和感がある。
張りすぎて乳首が痛い、皮膚の張りが強すぎてかゆみを伴う。
外側からできる胸の張りの対処法
胸の張りを感じるときはバストマッサージが効果的です。胸の回りに円を描くように優しくマッサージをしていきます。胸の筋肉がやさしくほぐれ、滞った血流が改善し痛みが軽減することがあります。心地よいテンポとリズムでおこない、好きな香りのマッサージオイルを使うのもおすすめです。お風呂あがりなど、体を温めておこなうとより効果的です。
また、日中に胸の張りを感じ息苦しさを感じたら、いつもよりワンカップ上のブラジャーや、ノンワイヤーブラジャーなど締め付けの少ないブラジャーに切り替えると体が楽に感じます。
内側からできる胸の張りの対処法
胸の張りを感じやすい方は、生活習慣や食生活を見直すと張りの緩和が期待できます。胸の張りはホルモンバランスに左右されやすいため、まずは規則正しい生活リズムを身につけましょう。早寝早起きや、1日3食の食事では5大栄養素(炭水化物・脂質・タンパク質・無機質・ビタミン)を意識した生活を心がけましょう。
胸の張りを緩和する効果が期待できるのはカルシウムとビタミンB6です。カルシウムが不足していると生理前の不調がでやすいと言われています。カルシウムは牛乳や大豆製品から効率よく摂取できます。しらすやひじきなどもカルシウムを多く含むため、料理にプラスして摂取するのもおすすめです。
またビタミンB6が不足するとホルモンのバランスが乱れやすくなります。かつおやレバー、バナナに多く含まれるため、積極的に摂取していきましょう。
普段の食事で摂取できない場合は、サプリメントや漢方などで補うのもおすすめです。
胸がちょっと張ると思ったら、マッサージや食事で改善してみましょう。痛すぎるときは、病気の可能性を検討し、必要に応じて受診しましょう!