説 明 文 書
- 5月19日
- 読了時間: 13分
更新日:6月5日
2026年 5月 27日
この説明文書は、以下の研究へのご参加をお願いするにあたり、研究の内容を事前にご理解いただくためのものです。内容をよくお読みいただき、ご不明な点がございましたら、末尾の問合せ先にいつでもご連絡ください。
1. 研究の名称
ウェアラブル型フェムテックデバイスを用いた女性アスリートおよび一般女性における月経周期に伴うバイタルデータ変動と月経関連症状の比較検証
本研究は、Flora株式会社と京都府立医科大学の共同研究契約に基づき実施されるものです。Flora株式会社は、京都府の京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業補助金を受けて本事業を実施しています。研究計画は京都府立医科大学医学倫理審査委員会の承認を得ており、実施について京都府立医科大学 学長の許可を受けています。
2. 研究責任者の職・氏名(共同研究機関の名称・研究責任者の氏名)
【主たる研究機関】Flora株式会社
代表取締役:クレシェンコ アンナ
研究責任者:セレズノフ イワン
【共同研究機関】京都府立医科大学 産婦人科
研究責任者:女性生涯医科学・教授・森 泰輔
研究担当者:女性生涯医科学・助教・和泉 祐子
3. 目的及び意義
近年、腕時計型ウェアラブルデバイスで皮膚温や心拍数などの生体データを自動測定し、月経周期の把握に活用する研究が進んでいます。一方、日常的に高強度の運動を行う女性アスリートでは、生体データの変動パターンが一般女性と異なる可能性がありますが、十分には明らかになっていません。
女性アスリートでは、過度なトレーニングやエネルギー不足により月経不順や無月経が生じることがあり、骨粗鬆症や疲労骨折のリスクにもつながります。また、一般女性でも月経痛(月経困難症)に悩みながら、客観的な評価方法が限られるため、適切な時期に医療機関を受診できていないケースが少なくありません。
そこで本研究では、ウェアラブル型フェムテックデバイスを用いて、女性アスリートと一般女性の生体データ(皮膚温・心拍数・心拍変動など)を継続的に測定し、月経周期に伴う変動パターンを比較します。さらに、日々の月経関連症状の記録と生体データとの関連を解析し、治療が必要な月経困難症を早期に把握する客観的指標としての可能性を検討します。
本研究を通じて、将来的にはウェアラブルデバイスのデータを活用し、月経周期の異常や月経困難症を早期に拾い上げ、適切な医療につなげる仕組みの構築を目指します。
4. 方法及び期間
方法
この研究に参加の同意がいただけましたら、以下のことをお願いいたします。
① ウェアラブルデバイス(Moonly Band)の装着
研究用のウェアラブルデバイス「Moonly Band」を手首に装着していただきます。このデバイスは腕時計型で、皮膚温、心拍数、心拍変動(HRV)、活動量などの生体データを自動的・継続的に測定します。睡眠中は必ず装着していただき、日中も8時間以上の装着をお願いします。装着期間は月経3周期分(4回目の月経が始まった時点で終了。最短で約3か月、最長で約5か月程度)です。デバイスは研究期間中、無償でお貸しします。
② スマートフォンアプリ(Moonly Band 専用テストアプリ)の利用
専用のスマートフォンアプリをインストールしていただき、Moonly Bandと同期してデータをアップロードしていただきます(5日に1回程度)。今回は実証用のテストアプリのため、App StoreやGoogle Playには掲載されていません。インストール方法および同期方法は、参加決定後に動画とあわせてご案内します。
③ LINEを通じた日々のアンケート
研究期間中、LINE公式アカウント(調査LINE)を通じて、毎日の体調アンケート(所要時間:約30秒)と、月経期間中の月経アンケート(所要時間:約2分)にお答えいただきます。アンケートにはリマインド機能がありますので、回答忘れを防ぐことができます。
④ 起床時の体温測定
研究期間中は、毎日起床時に、専用の婦人用電子体温計(オムロン MC-652LC)を用いて、舌下で基礎体温を測定していただきます。測定データは、オムロンconnectアプリを通じて自動的に同期されます。参加にあたっては、事前にご自身のスマートフォンにオムロン connectアプリをインストールし、体温計との同期設定をお願いいたします。なお、本研究で使用する体温計は研究用として提供します。
⑤ 排卵検査薬の使用
月経周期における排卵のタイミングを確認するため、排卵検査薬(ドゥーテスト・尿中LH検査)を使用していただきます。次回の月経予定日の17日前から6日前までの期間に、毎日1回検査を実施していただきます。陽性が出た場合はその後陰性が出るまで継続し、3回連続で陽性となった時点で当該周期の検査は終了します。検査結果は調査LINEの「排卵検査をした」ボタンより入力していただきます。排卵検査薬は研究側で提供します。
⑥ 事前・事後アンケート
研究開始前に、年齢、身長、体重、運動習慣、月経歴、既往歴等に関する基本情報アンケートにお答えいただきます。また、研究終了時に事後アンケートにお答えいただきます。
⑦ データの取扱い
デバイス、体温計およびアプリ・LINEを通じて収集されたデータは、主たる研究機関であるFlora株式会社のサーバーに暗号化して送信・保管されます。Flora株式会社においてお名前等の個人を特定できる情報を研究用IDに置き換えたうえで(対応表は同社が厳重に管理します)、Flora株式会社および共同研究機関である京都府立医科大学の解析・研究チームに提供され、統計解析を行います。
〔取得する情報〕
年齢、身長、体重、運動習慣(競技種目・トレーニング頻度・強度)、月経歴(初経年齢・月経周期・月経困難症の有無と程度)、既往歴、使用中の薬剤、ウェアラブルデバイスによる生体データ(皮膚温、心拍数、HRV、活動量)、基礎体温データ、排卵検査薬の結果、日次/月経関連症状アンケートの回答
研究期間
本実証フェーズ:2026年5月〜10月(個人の月経周期により終了時期が異なります。月経3周期分が完了した時点で個人参加分は終了します)
5. 研究対象者として選ばれた理由
本研究では18歳以上の女性で、スマートフォン(iOS/Android)を所有し、LINEおよび専用アプリでの日次入力にご協力いただける方を対象としています。対象は下記の通りです。
アスリート群(運動習慣群):18歳以上40歳程度までの女性で、競技スポーツまたは計画的なトレーニングに継続的に従事し、中強度以上(≧3.0 METs)の運動を週3回以上、かつ合計150分以上/週行っている方。これには、競技アスリートに加え、定期的な運動習慣を有する方を含みます。
一般対照群:18歳以上40歳程度までの女性で、競技スポーツへの継続的な参加や計画的なトレーニング習慣を有さず、中強度以上の身体活動量が週150分未満の方。
以下の方には参加いただけません。
低用量経口避妊薬(OC)、ミレーナ等のホルモン製剤を現在使用している方
多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺疾患、子宮内膜症と診断され、現在治療中または定期的な経過観察下にある方
心血管指標(心拍数・血圧等)に影響する薬剤を現在使用している方
過去6か月以内に妊娠または授乳をしていた方、もしくは研究期間中に妊娠を希望している方
レジン(樹脂)アレルギーのある方(デバイスを長時間装着するため)
研究期間中に大きな時差を伴う長期海外遠征の予定がある方
交代制勤務(深夜勤務を含む)に従事しており、生活リズムが不規則でサーカディアンリズム(生体リズム)への影響が大きいと予想される方
6. あなたに生じる負担と予測されるリスク及び利益
負担について
この研究に参加していただく場合、ウェアラブルデバイスの継続装着(睡眠中必須、月経3周期分)、毎日のLINEでのアンケート回答(体調アンケート 約30秒、月経期間中の月経アンケート 約2分)、起床時の体温測定(毎日)、排卵検査薬の使用(指定期間中)をお願いすることになります。いずれも日常生活の中で行っていただけるもので、通院や来院の必要はありません。
予測されるリスクについて
ウェアラブルデバイスの装着により、軽微な皮膚刺激(かゆみ、発赤など)が生じる可能性があります。デバイスは軽量で非アレルギー性素材を使用していますが、万が一皮膚症状が生じた場合は装着を中止していただき、必要に応じて医師の診察をお受けいただけます。
利益について
あなたがこの研究に参加することによる直接の治療上の利益はありません。ただし、研究期間中にデバイスとアプリ・LINEを使うことで、ご自身の月経周期や体調変化についての理解を深める機会になる可能性があります。なお、データの解析を通じて治療介入を要する月経困難症や月経周期異常が疑われる場合には、情報提供を行い、産婦人科受診をお勧めすることがあります。
7. 健康被害に対する補償について
この研究では、侵襲的な処置(採血や投薬など)は一切行わず、ウェアラブルデバイスの装着、体温測定、排卵検査薬の使用、アンケート回答が主な研究活動です。健康被害が生じる可能性は極めて低いと考えられますが、万が一、デバイス装着に起因する皮膚障害等が生じた場合は、適切な治療を受けられるよう対応いたします。ただし、医療費の支払いや補償金の支払いなどの金銭的な補償はなされません。
8. この試験への参加は、あなたの自由意思によるものです
この研究に参加するかどうかは、あなたの自由意思でお決めください。参加したくないと思われましたら、遠慮なくお申し出ください。参加いただけない場合でも、あなたが不利益を受けることは一切ありません。
研究に参加することを同意したあと、いつでもその同意を撤回(取りやめ)することができます。同意を撤回される場合は、窓口LINEのお問い合わせ、もしくは下記の問合せ先にご連絡ください。同意を撤回された場合は、それ以降のデータ収集を直ちに中止し、デバイスをご返却いただきます。ただし、同意を撤回された時点で既に解析や論文発表に使用されたデータについては、削除することができない場合があります。
なお、本研究はデータの継続性が品質に直結するため、調査途中で離脱された場合は負担軽減費のお支払いができかねますことを、あらかじめご了承ください。
9. 研究に関する情報公開について
この研究の結果は、あなたの氏名などあなたを特定できる情報を削除して、学会や医学論文などで発表される予定です。
あなたのご希望があれば、参加してくださった方々の個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障が生じない範囲内で、研究計画及び実施方法についての資料を入手又は閲覧することができますので、希望される場合は下記の問合せ先にお申し出ください。
10. 個人情報等の取扱い
この研究で取得したあなたの情報は、お名前の代わりに研究用の番号(ID)を付けて取り扱います。あなたと研究用IDを結びつける対応表は、Flora株式会社においてパスワードを設定した電子ファイルとして厳重に管理し、アクセス権限を対応表管理責任者に限定します。共同研究機関である京都府立医科大学産婦人科には、研究用IDで匿名化されたデータのみが提供されます。この研究で得られた情報は、両機関の研究責任者の責任の下、厳重な管理を行います。月経周期や月経関連症状などのセンシティブな情報を含むため、データの保管・送信にはすべて暗号化を施し、アクセス権限を研究関係者に限定します。
11. 試料・情報の保存及び廃棄の方法
この研究では身体試料(血液・組織等)の採取は行いません。デバイス、体温計、アプリ・LINEを通じて取得した生体データ・アンケート回答等の情報は、Flora株式会社のサーバーにて、両機関の研究責任者の下で論文発表後10年間保存させていただいた後、研究用IDを削除し、復元不可能な形で廃棄します。なお、あなたが同意してくだされば、将来新たな研究を行う際の貴重な情報として保管期間を超えて保管し、利用させていただきたいと考えています。新たな研究を行う際にはあらためてその研究計画について倫理審査委員会の審査・承認を得ます。あなたの意思が変わった場合はお申し出いただければ、情報の利用を速やかに停止します。ただし、お申し出があった時点で既に研究に利用されていた場合は、利用を停止できないことがあります。
12. 研究資金及び利益相反について
利益相反とは、寄附金の提供を受けた特定の企業に有利なようにデータを操作する、都合の悪いデータを無視するといった、企業等との経済的な関係によって、研究の公正かつ適正な実施が損なわれるまたは損なわれているのではないかと第三者から懸念される状態をいいます。本研究に関する利益相反については、京都府公立大学法人の利益相反に関する規程、京都府立医科大学の臨床研究に係る利益相反に関する規程等にしたがって管理されています。
本研究は、Flora株式会社と京都府立医科大学との共同研究契約に基づき、Flora株式会社が京都府の京都エコノミック・ガーデニング支援強化事業補助金を受けて実施する事業の一環として行われます。Flora株式会社は主たる研究機関として、ウェアラブルデバイス(Moonly Band)の開発・提供、専用スマートフォンアプリの開発・運用、データ収集・管理基盤の提供、ウェアラブルデバイスデータの一次解析、および研究対象者への負担軽減費の負担を担います。京都府立医科大学は共同研究機関として、研究計画の医学的監修、参加者の医学的安全管理、医学的観点からのデータ解釈および統計解析の助言を担当します。研究データの管理・統計解析・解釈や研究結果の学会・論文発表の内容については、両機関が対等な立場で協議のうえ決定する仕組みとなっており、いずれかの機関の経済的利益によって研究の公正性が損なわれることのないよう管理されています。各機関に所属する研究者の利益相反については、それぞれの所属機関の規程に従って適切に審査・管理されています。
13. 研究の成果の取扱い
この研究の結果として、特許権等の知的財産権が生じる可能性があります。ただし、その権利はFlora株式会社および京都府立医科大学に属し、あなたには属しません。また、その特許権等を元にして経済的利益が生じる可能性がありますが、これについてもあなたには権利はありません。
14. 経済的負担又は負担軽減について
この研究に必要なウェアラブルデバイス(Moonly Band)の貸与、専用アプリの利用、婦人用電子体温計(オムロン MC-652LC)の貸与、排卵検査薬(ドゥーテスト)の提供はすべて無償で行いますので、あなたが費用を負担することはありません。一方でアンケートの回答などはご自身のスマートフォンを用いて行っていただくため、通信にかかる費用(通信費等)は参加者のご負担となります。研究の全期間(月経3周期分)を完遂し、デバイスおよび体温計のご返却が完了した方には、負担軽減費としてAmazonギフトカード20,000円分をお渡しします。途中で同意を撤回された場合、または調査途中での離脱があった場合、負担軽減費のお支払いはございません。
15. 同意の手続きについて
本研究では、Googleフォームを通じて電子的に同意をいただきます。スクリーニングアンケートを通過された方に、本説明文書をご一読いただいたうえで、同意書フォームのURLをお送りします。同意書フォーム内の各項目をご確認のうえ、すべての項目にご同意いただける場合は、お名前と日付をご記入のうえ「送信」してください。同意の記録は、回答内容および同意日時(タイムスタンプ)とともに、Flora株式会社のサーバーに安全に保存されます。なお、本説明文書はLINE公式アカウント(窓口LINE)からいつでも閲覧できるほか、PDF形式でダウンロードして保存することも可能です。
16. 問合せ・相談等について
この研究について、わからないことや心配なことがありましたら、いつでも遠慮なく下記にお問い合わせください。
【調査運営に関するお問い合わせ(参加中の日々のご質問)】
Flora株式会社 Moonly事務局
窓口LINE公式アカウントのリッチメニュー「お問い合わせ」よりご連絡いただけます。
受付時間:平日 10:00〜19:00
【研究に関するお問い合わせ】
京都府立医科大学 女性生涯医科学教室
研究担当者:助教 和泉 祐子
電話番号:075-251-5558