生理中でも円満になれるパートナーとの付き合い方

監修:産婦人科医 柴田綾子先生


目次

・なぜ生理中はイライラしちゃうの?

・PMSとは?

・PMSの対処法 セルフケアでPMSを改善する方法 5選

・生理中の性行為は良くない?その理由とは...




なぜ生理中はイライラしちゃうの? 

生理前や生理中に無性にイライラした経験はありませんか?

実は、生理前のイライラは自然に現れる人間の身体現象です。

女性ホルモンには、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2つがあります。

生理前は黄体ホルモンが多く分泌され、脳の中の神経伝達物質に影響してイライラしやすくなっています。

そのほかにも、黄体ホルモンの影響により皮脂分泌が増加し、ニキビの原因やむくみの原因になることもあるのです。

PMSとは? 

知っておきたいPMS(月経前緊張症候群)のこと

PMSとはPremenstrual Syndromeのことで、別名を月経前症候群と呼ばれています。

生理前10〜3日頃の特定期間に、精神的及び身体的に起こる症状です。

健康な生理では、生理痛は軽度の痛みほどです。

しかし、心身の健康状態が不安定な場合は、過度の月経痛、無月経、月経不順、月経過多、おりものそしてPMSなどの症状が現れます。

生理に関連する身体的症状がひどく現れる場合、1人で悩まずに医療機関の受診をおすすめします。

PMSの対処法 セルフケアでPMSを改善する方法 5選

東洋医学ではPMSは、瘀血(血液が鬱滞した状態)や気の異常(気滞、気逆)が原因で起こると考えられています。

瘀血の状態を改善することで、PMSの症状も改善へ向かいます。

セルフケアの一環としても取り組める内容ですので、ぜひお家でリラックスしながら試してください。


① カルシウムやマグネシウムを取る

カルシムやマグネシウムはイライラを緩和し精神状態を落ち着けPMSの改善に役立つと報告されています。

カルシムは乳製品(チーズ、ヨーグルト、牛乳)や小魚に多く含まれています。

マグネシウムは海藻類(わかめ、あおのり)に多く含まれます。


② カフェインを控える

普段コーヒーやお茶を飲んでいる方も多いと思いますが、実はカフェインを多くとりすぎるとPMSの悪化の原因になることがあります。

ですので、特に生理前や生理中のカフェインは少なめにするように心がけましょう。

カフェイン摂取をやめることで、生理痛などのP M S症状が改善する場合があります。

カフェインを含むコーヒーやお茶の代わりに、温かいハーブティー(ノーカフェインの飲み物)を飲むことがオススメです。

③ 十分な休息をとる

東洋の伝統医学では、生理は浄化のプロセスと捉えられています。

しっかりと休息をとることで、エネルギーを蓄え活力を作り出すことができます。

生理中は意識的にリラックスする時間を多めにとるようにしましょう。

④ 軽い運動をする

動いていて心地よい程度の軽めの運動がオススメです。

適度な運動は、生理痛やPMSの症状を改善させる効果があると報告されています。、

散歩やヨガ、ストレッチなどがよいでしょう。

⑤ アロマを活用する

植物から抽出されたアロマオイルは、古代から癒しの効果が信じられてきました。

アロマの芳香は、自律神経のバランスを整え、PMSや生理痛の症状を和らげると考えられています。

以下3つのアロマオイルは、生理痛やPMSなど女性の健康問題におすすめです。


❶ラベンダー

効果:イライラする気持ちを落ち着かせ、生理痛などの痛みを和らげる


❷ゼラニウム

効果:生理痛や更年期障害など女性特有の症状を和らげる


❸レモングラス

効果:爽やかな香りで気分が明るくなる


生理中の性行為は良くない?その理由とは...

生理中は、腟の粘膜が傷つきやすくなっています。

そのため、性行為による刺激が原因で性感染症など感染症にかかりやすくなるのです。

さらに生理中の性行為は、経血が腟の中を逆行し、生理痛の原因になる子宮内膜症のリスクとなる場合があります。

このような理由から、生理中の性行為は控える方がお互いにとって安全です。

生理前後は、普段よりずっと身体が弱りやすくデリケートになります。

生理中は、無理しないようリラックスして過ごすといいでしょう。

生理中の性行為は、性感染症や子宮内膜症のリスクが高くなるため注意しましょう。

まとめ


「パートナーに生理のつらさやPMSを理解してほしい」と感じることもありますよね。

性や生理に関する症状は、個人差が大きく全ての人が共通して体験しないからこそ、理解することが難しい問題でもあります。


生理のことやPMSの辛さは、なかなか話しにくく思い悩むことも多いかもしれません。

しかし、伝わりにくい性ややパーソナルな体の問題に関する問題だからこそ、言葉に出して相手に伝えることも大切です。


素直に自分の悩みや思いを伝え、パートナーと生理やPMSについて話し合うことで、お互いを支え合える関係を築けるのではないでしょうか。


 

監修者プロフィール

柴田綾子 (Shibata Ayako) 先生

淀川キリスト教病院 産婦人科専門医,周産期母体,胎児専門医

2011年群馬大学医学部を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。妊婦健診や婦人科外来診療をしながら女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動している。

著書:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、産婦人科ポケットガイド(金芳堂,2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社,2021)