排卵日だけが危険な日じゃない!安全日って結局何?

監修:産婦人科医 柴田綾子先生

「生理中は安全日」「排卵前後は危険日」と言う噂を耳にした事はありませんか?「今日は安全日だから」とパートナーと避妊を行わず性行為をしてしまった事がある方は、是非この記事を読んでください。


ここでは、安全日/危険日とは結局何なのか?排卵日だけが危険な日ではない理由を詳しく説明していきたいと思います。

目次

・安全日/危険日って何?

・実は安全日なんてない

・排卵日は特に注意が必要

・普段からセーフセックスを心がけよう!

・セーフセックスのポイント


安全日/危険日って何?

妊娠を望まない方は、パートナーとの性行為の際に「安全日」「危険日」と言う言葉を使った事がありますか?


「安全日」とは、最も簡単に説明すれば「妊娠しにくい日」の事を言います。時期として、排卵日前後の数日間を指します。


次に「危険日」とは、排卵日の3日前から初日と、排卵中の約5日間排卵後の1日。合わせて9〜10日間の事を指します。この時期が「妊娠しやすい日」となります。


しかし注意していただきたいのが、安全日だからといって「妊娠しない」なんて事は決してない事です。安全日は妊娠確率が低くなるだけと言う事を覚えておいてください。



実は安全日なんてない

精子の寿命は平均2〜3日と言われていますが、最長で7日間生存したという報告もあります。また女性の身体は周囲の環境の変化によって、月経周期が容易に乱れてしまいます。排卵期が1週間早まる可能性も十分にあるため、月経期直後だったとしても妊娠の可能性は十分に起こりうるのです。


月経周期中ほとんどの時期で妊娠する可能性があるため、「安全日」なんて存在しないと言う事が分かります。妊娠を望んでいない場合は、どんなタイミングでも適切な避妊をしてください。


排卵日は特に注意が必要

排卵とは、成熟した卵子が卵胞から飛び出す現象を言います。排卵は1か月に1個のペースで排出され、卵子が排出された日を「排卵日」です。排出された卵子は、性交渉によって精子と受精・着床する事で妊娠が成立します。


妊活中の女性は、排卵日やその前の数日間を狙って性交渉する事で妊娠の可能性が高まります。一方で、妊娠を望まない方は排卵日前後の数日間が性交渉を最も避けるべきタイミングとなるのです。


しかし、女性の身体はとてもデリケートなため、ストレスや疲労などで排卵するタイミングは簡単に変わってしまいます。排卵日を避けたつもりでも、実は排卵日だった場合もあるため注意が必要です。


普段からセーフセックスを心がけよう!


「セーフセックス」とは、避妊はもちろん、性感染症(STI)やHIVのリスクを減らすためにコンドームを使用するなどの配慮をする性行為の事です。


性感染症とは、性行為によって皮膚や粘膜を通し感染する病気の総称です。自分には関係ないと思っている方が多いと思いますが、これは特別な病気ではありません。性行為を行っている人であれば、誰にでも感染の可能性があるのです。セーフセックスは自分だけではなく、大切なパートナーの身体を守る上でとても重要な知識です。


セーフセックスのポイント

①コンドームを正しく使う

コンドームは性感染症の予防には欠かせません。性行為の最初から最後まで正しく使用する事で効果を発揮します。また、破れたり、外れたりしないように装着方法を学ぶことも重要です。


②パートナーを特定する

複数のパートナーとの性行為は、性感染症に感染する機会を増やしてしまいます。パートナーの特定は感染予防のために重要です。


③清潔なセックスを心がける

性行為の前後には入浴をする、手を石鹸で洗うなど、身体の清潔を保つ事が大切です。肛門などに触れた手で腟や外陰部などに触れると感染のリスクが高まるので注意してください。


まとめ

女性の身体はとてもデリケートで、ストレスや疲労で月経周期は容易に変化します。

コンドームの使用は、望まない妊娠を予防するだけではなく、大切なパートナーを感染から守るためにも重要です。

女性がコンドームを買う事に抵抗がある方も居るかもしれませんが、最近はコンドームのパッケージもシンプルな物が増えており、コンビニや薬局でも購入できます。


自分とパートナーを守るために「セーフセックス」を心がけましょう。


 

監修者プロフィール

柴田綾子 (Shibata Ayako) 先生

淀川キリスト教病院 産婦人科専門医,周産期母体,胎児専門医

2011年群馬大学医学部を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。妊婦健診や婦人科外来診療をしながら女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動している。

著書:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、産婦人科ポケットガイド(金芳堂,2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社,2021)