性行為NGの性教育?問題の「歯止め規定」とは



2023年から性教育が新しくなる!

2021年の4月から、文科省が一部の公立学校で「生命の安全教育」を試験的に開始しました。主な内容としては、性暴力の加害者または被害者にならないためにプライベートゾーンの知識やカップル間でのDVとなり得る状況に対しての認識を身につけるプログラムです。この教育内容はいずれ、2023年に全国の学校へ展開・普及される予定となっています。


性行為に一切触れない性暴力対策

これらの教育内容には性暴力や性被害の危険性、または加害者にならないための知識を教えているにも関わらず、一切性行為については触れていないことについて疑問の声が上がりました。それに対して文科省は「歯止め規定」があるため性交には触れない方針でいるとの説明をしました。性交を説明せずに性暴力や性被害は何か伝えることはできるのか?ますます日本の性教育に対する消極的な姿勢があらわになりました。


1998年から性教育を制限する「歯止め規定」

「歯止め規定」とされるものは2つあります。

・小学5年生の理科「人の受精に至る過程は取り扱わないものとする」

・中学一年の保健体育「妊娠の経過は取り扱わないものとする」

これらの規定は妊娠に至る過程、つまり性行為については避けるようにするような指導が記載されており、日本の学校では1998年にこの規定が出来て以来、学校での性行為についての話は消極的になっていきました。

これらの学習要領は指導する際の「最低基準」を示すもののため、「歯止め規定」の内容を学校で教えることができるのは事実です。しかし、その際は学校側が保護者の理解を得る/生徒の発達段階を考慮するなどを留意する必要があります。


規定が間違った性知識を助長する

中学では自分の身体の変化はもちろん、性に関しても興味や関心が湧いてくる時期でもあります。しかし「歯止め規定」により教師は性行為や避妊方法について教えたくても教えられない状況に置かれ、生徒自身もきちんとした知識もないまま最終的にはSNSや友達から聞く話に頼るしかないという状況になってしまいます。また、インターネット上でAVを見て性行為について学ぶ人も多いため、「性行為=支配的に男性が行うもの」などと誤った性知識の植え付けにも繋がってしまっているのが現状です。


まとめ

性行為や避妊について教わらないまま妊娠をしてしまった場合、日本では中絶薬が入手しにくい上に高額なため、結局苦労するのは女性なのではないかと感じました。文科省の「生命の安全教育」はないよりは良いですが、まだまだ改善すべき点や日本の性教育に対する消極的な姿勢が赤裸々になりました。今後は本格的にこの教育が実施される前に、一度見直しがされるのか注目をしていきたいです。