妊活中の卵胞期の過ごし方!

監修:産婦人科医 髙嶋啓一先生


妊娠を望む方にとって、卵胞期の過ごし方はとても大切です。卵胞期は女性ホルモン、エストロゲンの分泌が活発で心身が好調な時期です。明るく丁寧に生活して排卵と受精に備えて、赤ちゃんを迎える体の準備をしましょう。


目次

・卵胞期は低温期!低温期と高温期とは?

・低温期にはどんな役割があるの?

・卵胞期はどう過ごせばいいの?



卵胞期は低温期!低温期と高温期とは?

妊活はまず基礎体温のチェックからはじまります。基礎体温とは、生命を維持するために必要最小限のエネルギーしか消費していない、安静にしているときの体温です。そのため、基礎体温をつけるときは朝起きてすぐに舌の下で検温します。


女性の体はホルモンの影響を受け基礎体温が月経周期にあわせて、「低温期」と「高温期」に分かれます。以下、月経周期と低温期・高温期です。

月経の周期を28日で考えた場合、月経1日目〜排卵日までの約2週間は低温期、排卵してから黄体ホルモンが分泌している時期を高温期といいます。つまり卵胞期は低温期です。


妊娠を考えるうえでは、低温期と高温期の基礎体温の差が大切です。低温期と高温期の体温差が0.3℃以上あれば、正常な排卵がおこっていると考えられます。


低温期にはどんな役割があるの?

低温期は、卵子が育つ重要な期間です。体は赤ちゃんを迎えるため、以下の準備をします。

詳しくみてみましょう。


役割①赤ちゃんのもとになる卵子を成長させる

生まれた時には卵巣に約200万個の原始卵胞が存在します。思春期になると原始卵胞は20万個から30万個に減少します。そして月経が始まると、約10個〜20個の原始卵胞が成熟を開始します。そのうち一つが大きく成長し、主席卵胞になります。主席卵胞はさらにエストロゲンを分泌しながら大きく成長して排卵します。この時期は卵胞や卵子を生み、大きく成長・成熟させる時期です。成長するためにも、エストロゲンを分泌していくことが大切です。


役割②子宮内膜を厚くし、赤ちゃんのベッドをつくる

排卵が近づくと、エストロゲンは子宮内膜を厚くし着床の準備をはじめます。さらに黄体ホルモンが子宮内膜を厚くするように働きかけ、受精したときに受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態をつくります。


役割③おりもの(子宮頸管粘液)で受精をサポート

エストロゲンの作用により、排卵日に近づくと子宮と膣を結ぶ子宮頸管が水のような透明な粘液で満たされます。これが頸管粘液(おりもの)です。排卵時期になると精子の通過を助けるため、透明度が高くなり量が増えます。


卵胞期はどう過ごせばいいの?

低温期(卵胞期)には、妊娠に非常に大事な卵子・子宮内膜・子宮頸管粘液が作られます。そのため卵胞期の体の状態は、卵を育てる力に直結します。

この時期のポイントは血行をよくし、血液を卵巣へ多く送り込むこと、女性ホルモンの分泌を促すことの2点です。そのためにも食生活や日常生活を見直し、ゆっくり過ごしましょう。

タンパク質・ビタミンE・食物繊維・鉄分を摂取!

排卵に向けた準備期間は、体づくりの基本となるタンパク質をしっかり摂取しましょう。そして同時に腸内環境を整える食物繊維や、抗酸化効果・血行促進作用のもつビタミンEの摂取も大切です。さらに、妊娠するために欠かせないのが鉄分。特にフェリチン(貯蔵鉄)を補給できる食生活をこころがけましょう。


適度な運動

卵胞期にはウォーキングのように、少し汗ばむ有酸素運動がおすすめです。適度な運動は全身の血行をよくし、卵巣へ血液を送り込みやすくなります。卵巣の血液循環が整うと、卵巣機能の働きが活発になり、ホルモンの分泌が十分におこなえると同時に、エネルギー物質のミトコンドリアの活動も活発になります。また適度な運動はストレス解消にもなるためおすすめです。


生活リズムを整える                      

妊娠には、規則正しい生活リズムが不可欠といっても過言ではありません。毎月の月経サイクルも体内時計が作用しているからです。規則正しい生活は、ホルモンの分泌を正常にします。


まとめ

規則正しい生活リズムは食事も大切な要素です。1日3食しっかり食べて、体内時計を調節しましょう。「毎日決まった時間に起床・就寝し、食事を摂る」生活を実践していくと、自然にホルモンの分泌も正常になり、月経サイクルも整いやすくなっていきます。

 

監修者プロフィール

髙嶋啓一 (Takashima Keiichi) 先生

産婦人科専門医

大阪教育大学附属高校から1年同志社大学を経て奈良県立医大卒業。産婦人科専門医。健康に良いことが大好きで、大学時代は西日本医科学生総合体育大会で個人1位。一時期、心の健康を専門にすることも考えるが、生命の誕生、妊娠、出産、育児の喜びに優るものはないと産婦人科医になる。