妊活には黄体期も大事!妊娠に備えよう!

監修:産婦人科医 高嶋慶一先生


妊活において、月経周期「卵胞期」「排卵期」「黄体期」「月経」を意識することは大切です。そして、卵胞期や排卵期だけでなく、身体も心も不安定になりやすい「黄体期」の過ごし方はとても重要です。黄体期の役割や過ごし方を知って、身体も心もいたわりながら妊娠に備えられるようにしましょう。

目次

・妊娠において黄体期が果たす役割

・黄体期はどう過ごす?


妊娠において黄体期が果たす役割

黄体期には、主にエストロゲンの分泌量減少とプロゲステロンの分泌量増加によって起きるホルモンバランスの変化により、女性の身体にも以下のような様々な変化が起きます。端的には、女性を妊娠に導く準備が進められている状態であると言えるでしょう。

基礎体温が上昇する

黄体期は高温期とも呼ばれ、基礎体温が低温期と比較して0.3〜0.6℃程度上昇するため、ほてりや暑さを感じやすくなります。


子宮内膜が変化する

エストロゲンが子宮内膜の発育を促すのに対して、黄体期に増加するプロゲステロンは発育した子宮内膜を維持して、結果として子宮内膜を卵子が着床しやすい状態にします。


おりものが変化する

エストロゲンとプロゲステロンの分泌バランスが変化することで子宮頸管から分泌される頚管粘液の量と質が変化し、これによりおりものの量が減り、粘度が高く白っぽい状態になります。


乳房が張る・痛む

乳腺が一時的に発育するため、乳房が張ることが多いです。人によっては、張りが強いと痛みを感じるケースもあります。


PMSの症状が発生する

具体的には、水分を体内にため込みやすくなることでむくみ、日中のだるさや眠気、睡眠の質低下等が発生します。また、感情面でも苛立ちを生じやすく、ナーバス・攻撃的になるケースも珍しくありません。落ち込んだり暗い気持ちになることも多く、中にはうつ状態になる人もいますから、ご本人だけではなくて、パートナーや周囲の人たちの理解が大切です。


黄体期はどう過ごす?

黄体期には、原則として十分な休息をとりながら軽い運動や食事などで身体を温め、精神的・感情的にもリラックスできる状態を作ることが重要です。具体的には以下の通りですが、いずれもあくまで身体と相談しながら、ストイックになり過ぎずに実践してみて下さい。

午前中に朝日を浴びる習慣を作る

朝目覚めたら、カーテンを開けたり軽い散歩に出るなど、なるべく午前中に太陽の光を浴びる習慣をつけてください。朝のリズムを身体が知り自律神経が整うことで、黄体期の不調が軽減されやすくなります。


身体を温める食品を摂取する

黄体期は、むくみやすいなどの血液循環不良が起きやすく、また受精卵が着床しやすい状態=着床している可能性のある時期でもあるため、身体は極力“内側から”も温めるようにしましょう。体温を下げやすい生野菜や冷えた飲料や食品・デザートなどは避け、ニラや生姜、にんにく、かぼちゃ、鶏肉などの身体を温めてくれる食材を中心に、バランスよく摂取するようにしてください。


適度な運動をする

黄体期には、妊娠(着床)の可能性も考えられることから、激しい運動は避けるべきです。とはいえ食事同様、血液循環を良くして身体を温めておくために、息が上がらない程度の軽い運動や、ストレッチを行うことはおすすめです。むくみ解消にはマッサージも効果的です。身体を動かすことでストレス軽減にもつながるため、無理なく行うようにしてください。


寝る前のリズムを整える

黄体期には体温が高温状態でとどまりやすくなるため、日中は疲れやすく、かつ夜は眠りづらくなりがちです。良質で深い睡眠をとるためにも、就寝の2〜3時間前には入浴を済ませる、入浴後にはスマホやPCでの作業は控えることを心がけ、入眠にむけて神経を鎮静化するように整えてください。


他人と会話をする

黄体期には、普段より考えがネガティブ・マイナスの方向に傾きやすい、孤独を感じやすいといった傾向もあります。これを放置しないために、仲の良い友人と定期的に会話をする、外に出て人と話す等により、精神的な負荷を軽減するようにしてみて下さい。これ以外でも、ストレスはため込まずなるべく発散できるよう、普段から自分の好きなことやストレス解消法を知っておくことも効果的です。


まとめ

黄体期には、他の周期とは違う大変さやホルモンバランスの変化があります。思い詰めすぎず、セルフケアをしながらリラックスして過ごしてくださいね。

 

監修者プロフィール

髙嶋啓一 (Takashima Keiichi) 先生

産婦人科専門医

大阪教育大学附属高校から1年同志社大学を経て奈良県立医大卒業。産婦人科専門医。健康に良いことが大好きで、大学時代は西日本医科学生総合体育大会で個人1位。一時期、心の健康を専門にすることも考えるが、生命の誕生、妊娠、出産、育児の喜びに優るものはないと産婦人科医になる。