目次
性教育は予防教育のため
子供はプライベートゾーンを理解していない
大人も性教育が必要
性被害はとても多く、他人事じゃない
まとめ
性教育は予防教育のため
最近学校の性教育について、批判的な議論が展開されています。
そんな性教育ですが、そもそも、なぜ幼い頃から性教育が必要なのでしょうか?
その理由としては、性教育は予防教育の役割も担っているからです。
性被害者、傍観者、そして加害者にならないため「予防教育」が必要です。自分の身体や性行為に対する正しい知識を持ち、性暴力に対して「ダメ」と声を上げることができるようにすることで、性被害から身を守れるように「予防」するのです。
子供はプライベートゾーンを理解していない
子供に性教育をする上で重要なことは、プライベートゾーンに対する正しい理解をしてもらうことです。下着で隠れるところをプライベートゾーンと呼び、他人に安易に見せたり、触らせたりしてはいけない場所だという認識を持ってもらうのが大切です。
自分のプライベートゾーンを触ろうとする人や見ようとする人がいた場合に「ダメ!」とはっきり声を上げ、周りに報告できるようにすることで自らが性暴力から逃れる基礎的な知識をつけることができます。
子供の性被害の特徴として被害に遭っている自覚がないことや大人に逆らえず被害が長期化することが多いため、このような性教育は予防をするのに効果的であると言われています。
大人も性教育が必要
性教育が必要なのは子供だけではありません。日本では特に性教育の遅れや性暴力に対する認知の低さが問題視されているため、大人になっても性被害を正しく理解していないことがあります。同意なしでの性行為や、身体を触ることは性暴力として訴えられることもあり、自分自身も性暴力の加害者になりうるかもしれません。そのため、お互い気持ちよく過ごせるように正しい性の知識をつける必要性があります。
さらに、子供が出す性被害のSOSに気づくためにも性教育は重要です。子供は被害に遭っても上手く言語化することができず、曖昧なサインでSOSを出すことがあります。それらに対して疑いの目を向けることにより、子供を性被害から救うことができます。
性被害はとても多く、他人事じゃない
内閣府のデータによると、女性のうち、「同意なしの性交などの性被害者は、14人に1人」との報告があります。さらに、日常茶飯事となってしまっている痴漢や盗撮などは、この数字に含まれていません。性交以外での性被害を考えると、氷山の一角でしかありません。
また、性被害は年齢、性別問わずに遭う可能性が十分あります。2020年では、認知された強制わいせつ事件のうち被害者の17%が男性でした。
性教育はこれらの被害を予防するために、年齢、男女問わずに必要です。
まとめ
日本の性教育の実情に関して、近年になって広く知られるようになりました。一方でいかに性教育が私たちの生活に必要であるかも、知ると同時に理解する必要があります。日本の悪い風潮として、性被害者を責める(セカンドレイプ)風潮があります。誰もが性被害者になる可能性があるのに、そのような風潮が存在することは、まさに日本の性教育の遅れや性暴力に対する社会の知識の低さを表しているのではないでしょうか。