監修:産婦人科医 柴田綾子先生
ダイエットやボディメイクに関して、より効果的な方法で行いたいと考えている方は多いのではないでしょうか?
この記事では生理後の時期を示す「キラキラ期」におすすめのトレーニング方法をご紹介していきたいと思います。
目次
キラキラ期とは
ウエイトトレーニングを行うメリット
キラキラ期に行うべきトレーニング方法
キラキラ期とは
「キラキラ期」と言う言葉を聞いた事はありますか?キラキラ期とは卵胞期の事を指します。
卵胞期とは、生理が終わってからの約1週間のことを指します。この時期、子宮の中では卵胞から分泌されるエストロゲンの作用によって、子宮内膜が増殖して厚くなっていきます。卵胞が成熟するとエストロゲンの分泌が急増します。
エストロゲンの作用は筋肉の増強を助けてくれます。また体に水分を貯めやすいプロゲステロンという女性ホルモンはこの時期分泌量が少なくなります。生理後の卵胞期は、この2つのホルモンの変化の波がトレーニングに大変良い影響をもたらすため、トレーニングを行うのが効果的です。
この時期の食事はタンパク質を多めにとり、体幹の筋肉やインナーマッスルを鍛えるプランク(両肘を床につけ体を支える)、スクワット、クランチ(仰向けで両膝を曲げ、背骨を曲げながら上体を持ち上げる運動)などのトレーニングを行ないましょう。筋肉が付きやすい時期のため、体の引き締まりが実感しやすくなります。
また、卵胞期はメンタル面でも前向きになりやすい時期のため、モチベーションを高めやすくトレーニングには最適な時期になります。体も心も動かしやすい時期なので、このタイミングでいつもより運動量を増やし、筋肉をつける事ができれば、さらに代謝も高まり痩せやすい身体になります。いつもより少しハードなトレーニングにトライしてみましょう。
キラキラ期におすすめのトレーニング方法
この時期は、健康・ボディメイク目的の筋トレにフォーカスするのがおすすめです。
しかし「自宅にダンベルやトレーニング機器なんて無い」という方が多数だと思います。器具が無くてもできる筋トレがあります。ここでは器具がなくてもできるボディウエイト(自重)で十分な筋力が鍛えられる運動を紹介していきたいと思います。
以下の動きはボディメイク目的で行う場合、15〜20回程度で辛いと感じる強度を1〜3セットを行うのが目標です。無理なくできる場合は、少しずつセット数を増やしていきましょう。
普段から筋トレやスポーツをされていている方は、10回程度で辛いと感じる強度を3セット以上行うのがおすすめです。筋トレを行う事で筋肉に負荷を与え修復を繰り返す事で、筋肉が強化されていきます。筋肉の修復には2〜3日が必要とされているため、3日前後に1回を目安に行うと効果的です。
おしり
【スタティックフォワードランジ】
1,手は腰にあて、前足のすねが床に対して垂直、膝が90度になるように大きく片足を踏み込む
2,つま先よりも膝が前に出ないように注意する
3,元の姿勢に戻し、片足ずつ繰り返す
【ヒップエクステンション】
1,両手、両膝を床につけ、四つん這いになる
2,片足を浮かせゆっくり後方にけり出す
3,股関節かrア腰がそらない程度に足を延ばす
太もも
【サイドランジ】
1,腰幅に足を開き、両手を腰にあてる
2,つま先よりも膝が前に出ないように側方に踏みこみ、股関節と膝を曲げる
3,背筋を伸ばし、胸を張り、内ももの筋肉を意識する
【ワイドスタンススクワット】
1,肩幅よりも大きく足を開き、手は腰にあてる
2,膝がつま先よりも前に出ないように注意しながら、膝を曲げ、おしりを真下に落とす
3,ももの裏側の筋肉に意識を向ける
4,背筋を伸ばし、腰が折れないように注意する
お腹まわり
【ニータッチシットアップ】
1,膝を90度に曲げ、足裏全体が床につくようにあおむけに寝る
2,肘を伸ばして、手を太ももの前においてセットする
3,腹部を意識しながら、ゆっくり上半身を起こす
4,太ももの前部分にそって、手のひらが膝に触れるまで上半身をあげたら、ゆっくり最初のポジションに戻る
【クロスレッグクランチ】
1,仰向けに寝て、片方の足を反対側の膝にのせて組む
2,両手は頭の後ろで組み、両肩を床につけてセットする
3,足を挙げた側の膝と反対側の肘を併せるようにひねりながら、上半身を起こす
4,ゆっくり最初のポジションに戻り、反対側も同じことをする
まとめ
キラキラ期について、筋力トレーニングを行うメリット、キラキラ期におすすめのトレーニングメニューを紹介させていただきました。キラキラ期に筋トレを行って健康・ボディメイクの改善に挑戦してみてくださいね。
監修者プロフィール
柴田綾子 (Shibata Ayako) 先生
淀川キリスト教病院 産婦人科専門医,周産期母体,胎児専門医
2011年群馬大学医学部を卒業後に沖縄で初期研修し2013年より現職。妊婦健診や婦人科外来診療をしながら女性の健康に関する情報発信やセミナーを中心に活動している。
著書:女性の救急外来 ただいま診断中!(中外医学社,2017)、産婦人科ポケットガイド(金芳堂,2020)。女性診療エッセンス100(日本医事新報社,2021)
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